魂の片割れ

去年のはじめ、
ブログにも書いた通り
僕は入院しました。
はじめは、まあ入院するくらいですから
軽傷ではなかったのですが、
感染症にかかって死にかけてから
病状は一気に重傷化しました。
一時期、集中治療室に入っていたほどです。
なんとか一命を取り留め、
やっと集中治療室から
一般の病棟に戻ることとなり、
そこから僕は非常に奇妙な体験をしたのです。
正直、今だから言えるような
事でもあるのですが・・・。
僕が集中治療室から帰ってきて、
とある看護師さんが僕の担当となって
面倒を見てくれました。
初めて会ったとき
なんと言うか、言葉では言い表せないのですが、
そう・・・。
まるで自分をみているように感じたのです。
僕はもちろん男性ですし、
メンタルも男性です。
僕が男性という極性であるのなら、
彼女には僕の中の女性という極性を
体現していると感じさせてくれる人でした。
僕を担当で看てくれていた人でしたので、
接して、実際に会話する事も多かったです。
そう、その人といると
なんというか、理由もなく
沸々と一体感がわいてくるのがわかりました。
どこからが自分で、
どこからがその人なのかわからないほどに。
相手の人はそんな事など
みじんも感じていなかったのでしょうが、
話す間(ま)だとか、テンポ、トーン
会話の展開の仕方が
まるで僕そっくりなのです。
なので余計に、その人の中に
僕を見いだしていたのかもしれません。
正直、僕と同じような空気を持った人に
初めて出会ったような気がしました。
先にも触れたように、
僕のメンタリティという
セクシャリティを持たない同一のものを
共有していて、
その共有している軸を中心に
男性側が僕で、
女性側にその人がいるように感じたのです。
すごく不思議でした。
まるで、その人と僕が同じ空間にいる事によって
世界は初めて完成するのではないかとさえ思いました。
でも、これはきっと
何かの勘違いだったのでしょう。
ともすれば、
ちょっと毛色の変わった
淡い恋心だったのかも知れません。
なぜなら、
その人とはきっともう
会う事もないのでしょうから・・・。
間違いなく今はもう、
彼女と僕は
別の現実を生きているのでしょう。
でも、どう表現したらいいのでしょう。
喩えるならその人は
僕の魂の片割れであり、
また僕の女性面を具現化した
写し鏡であったかのような。
まあきっと、
僕がそう思っていた事を
もし彼女が知ったら
気持ち悪がるかもしれませんね(笑)
彼女も自身の中に
僕を見いだしていてくれていれば
それはそれでロマンティックだったのでしょうが、
所詮、相手の人からすれば
ただの仕事上の患者に過ぎないのですよね。
だからこれは、
完全なる僕の思い過ごし。
でも僕は、
なぜかふとした拍子に
彼女と目が合って
お互いに固まった瞬間に流れた
あの電気のような感覚は
真実だったと思っているし、
その感触を
きっと一生忘れる事はないのだと思います。
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